ブラック家庭で働く必殺仕事人へ

「今日の昼ごはんなに?おいしいものがいい」
いつもランチは朝食の余りものやカップラーメンで済ませている妻に向かって、土日になると放たれる夫からの無慈悲なセリフ。
休日出勤の専業主婦さんお疲れ様です。
結婚時に提示された求人票には
あなたを悲しませない・幸せにする・大切にする
という社訓を掲げている会社に就職したと思ったのに、実際はとんだブラック家庭でした。
◎土日祝日休みなし
◎勤務時間は子どもの活動間※夜泣き時は夜勤あり
◎休憩時間は能力次第♪
◎給与は発生しませんが、子どもの成長を見ていられるというメリットも☆
なのに、世間からは「専業主婦なんて生産性のない楽なニート」だなんて蔑まされます…。
本当にそうでしょうか?
いつも時間がないと言っている専業主婦は嘘をついてるんでしょうか?
「私は専業主婦だから、しんどくてもやらないといけないんだ…」
ブッブー!!専業主婦だからって、引け目を感じている必要は全然ないんですよー!
私は現在専業主婦ですが、数年前までは兼業主婦をしていました。
兼業主婦はとにかく大変!
朝早く起きてから、朝食作り、みんなを起こして準備して、保育園が開くと同時に子どもを預け、フルで仕事を終えると延長保育にならないギリギリの時間までにお迎えを完了し、帰宅後夕食を作ってお風呂や洗濯を済ませる。
夫の家事育児への協力は皆無だったので、その全てを自分でこなしていました。
だから、次女を妊娠するのを機に専業主婦になれたのはこのうえない幸せだったんです。
しかし、この気持ちにも1週間を過ぎると徐々に変化が現れます。
社会から遮断された疎外感と、1日中言葉の通じない子どもと一緒に過ごすストレスといったらありません。
収入も半分減ったことから、今までの生活レベルも下げなくてはいけないので、常に不安に襲われる日々。
私もかつて楽だと思っていた専業主婦は、まるで想像とは大違い。
専業主婦に求められるのはただ「家事育児をこなす」という言葉だけでは言い表せません。
”孤独に耐えうる揺るがない精神力を持続し、予測不能な生物をたった1人で守り抜き、誰にも知られずに他の家族が帰還するまでに職務を遂行しておく”
というスキルが必須条件。
でも、家族はこのファイターの任務をまるで知りません。家にいるというだけで、楽だと思われているのです。
朝脱ぎ散らかしたパジャマも、昨夜飲んだお酒の空き缶の存在もなかったかのように部屋が綺麗になっていても気付かない。
当たり前の状態が長く続くと夫も子どももそれが慣れっこになって、無関心なんですよね。
それでも自由時間はとれそうですが、なぜ時間がないという人がいるのか?
それはズバリ、不満を言う人ほど仕事に質を求めているから。
家事スキルが低いから時間が無くなるのではなく、掃除洗濯、料理、子育ての全てにおいて完璧に近い結果を求めれば求めるほど、1日なんて簡単につぶれます。
手抜きしようと思えばできるはずなのに、全力でやってしまう。
専業主婦は社会に貢献していた頃のように、自分の価値を家庭で見出しているのです。
指示された仕事でもなく、報酬も評価もないのに、ブレない精神力で働き続ける…。
もう完全に必殺仕事人です。
だからあなたは土日に休んでも構わないし、できなければ平日に贅沢する日があったっていいんですよ。
ただ夫にはブラックな内情をしっかり伝えた方がいいですね。
私もストレスでよく暴発して、夫に言いますが常に事細かく話します。
「○時から○時までこれやって、その間に○○が泣いて、なかなか泣き止まないからアレやるのが遅れて、挙句これやろうと思ったら今度は○○があんなことし始めて…」
大体「私はこんなに時間を使ってやっている」ということが分かってもらえれば、夫はそれは大変だったね、お疲れ様。となります。(※私はズボラなので時間軸にかなりフェイク入っていますが、時には嘘も方便です)
現在専業主婦の人はもっと自信を持ってください。
予期できない不足の事態でも冷静な行動
話せない人の考えを予想できるスキル
家族に合わせた準備を事前にやりこなすプロ
すでにマルチな対応が身についているあなたは、社会でもマイナーなタイプなのでいざ仕事をし出すと重宝される存在になります。
ブラック企業から退職するのはなかなか難しいですが、上手に駆け引きしながら専業主婦を満喫したいものです。